前回の上位作品

第24回展の上位作品

内閣総理大臣賞

歓喜の帽子

木浦 正夫 さん(岡山県)

撮影情報
撮影地
岡山県真庭市久世
カメラ
キヤノン EOS 7D Mark II
レンズ
キヤノン 15-85mmズームレンズ(35mm)
絞り
F11
シャッター速度
1/320秒
撮影感度 ISO〜(フィルムの場合はフィルム感度)
100
ご受賞者の声

この度は栄誉のある賞をいただきまして光栄です。この賞を目標として毎回参加させていただきましたが、こんなにも早くその日が来るとは思いませんでした。夢のようです。生涯の宝物になりました。外出やイベント等自粛を余儀なくされて、落ち込んでいた時だけに創作意欲が再沸してきました。今回の作品は、子供たちの運動会の一コマを切り取ったもので、走り、競い合い、転び、涙した後、勝者も敗者も一同に集結しフィナーレを迎えました。
子供たちの歓喜の声とともに思いを込めた紅白帽子が秋の空高く舞い上がりました。子供たちの精一杯のパフォーマンスでした。一瞬の出来事に周りからはほとんどシャッター音が聞こえませんでした。チャンスは不意に訪れます。常に万全の備えを心がけ、被写体に執着心をもつことで良い写真が撮れることを確信しました。常々、「写真は感動とタイミングだ」と思う、私の持論が高く評価されたことで、今後の写真人生に拍車がかかります。
自分が感動したシーンを見る人にどう伝えるかを、自分なりに工夫して撮影することを皆さんにお勧めします。

▼審査員講評テラウチマサト氏

青く澄み渡る空に、たくさんの児童が紅白帽子を高く舞い上げる瞬間をベストタイミングで切り取っている。子供たちの歓声が今にも聞こえてくるようだ。青い空と白い雲に呼応するような子供たちの運動着の色が写真に統一感を与え、目を馴染ませる。アートとは、時代の波の影響を受けるものだ。コロナ渦でのコンテスト。子供たちの歓声に未来の明るさを覚え、希望にも思えた。写真の表面に見えている面白さだけでなく、その奥にある何かを洞察する力、それを撮影者はしっかりと捉えているように思う。

文部科学大臣賞

夏、極まる

鈴木 明久 さん(東京都)

撮影情報
撮影地
イタリア サルデニア
カメラ
キヤノン EOS-1D X
レンズ
キヤノン EF100mmF/2.8L IS USM
絞り
F2.8
シャッター速度
1/5000秒
撮影感度 ISO〜(フィルムの場合はフィルム感度)
200
ご受賞者の声

軽い気持ちで始めた趣味の写真ですが、総合写真展に毎年出展するようになったおかげで、この趣味がライフワークのように思えてきました。先生方から評価をいただくことで大きな励みになりとても感謝しています。私は、子供・花・モノの3つのカテゴリーの被写体を主に撮っています。撮り方は正に素人で、カメラ以外の機材(三脚、ライト、レフなど)は今までのところ一切使っていません。自然体のまま、その時、その場、そのモノを極力美しく切り取れればなと思っています。
この作品は、我が息子11歳のスナップです。彼は、年々カメラを意識するようになり、なかなかいい写真が撮れなくなっていました。この時の彼は、長旅の疲れから一気に解放されたためか、ほとんど無我の境地で、清々しい水を思いっきり楽しんでいました。なので、この時もいつもと同様に位置や無機、ポーズなどの一切のリクエストは出していません。ただし、カメラはハイエンドで連写の性能はピカイチで、数分間で400ショット以上の中の唯一のショットです。我ながら、随分ときれいに撮れたと思いました。連写速度とISO高感度・フィルムレス低コストのデジカメの利点を最大限活かしたつもりです。
3つのカテゴリー、子供・花・モノに共通の私のテーマは「美」「時」「愛」です。このテーマを1枚に写し込むのはとても難しいです。特に「愛」を作品に表現させるのは私にとって永遠のテーマです。この作品は、我が息子とカメラのおかげで、3つのテーマを上手く捉えられたようにも感じています。そうした点を、少しでも感じていただけたら幸いです。

▼審査員講評テラウチマサト氏

プールのようにも見える美しい水面から顔を出した少年が、思い切り頭を振って身体の水を振り切っている瞬間を捉えている。強い太陽の光が少年と水面を照らし、5000分の1秒という高速シャッターが水の形の面白さ、水滴が作るその瞬間の様子や顔を振ったことで作り出された子供の濡れた髪の面白さなど、ブレやピンの甘さもなく撮影した技術は高いものだと感じる。変形の写真サイズはトリミングしたものだろうか?澄んだ青緑色の水面の中に瞬間の美しさが輝いている。

衆議院議長賞

舞、終えて

梁井 英雄 さん(三重県)

撮影情報
撮影地
三重県
カメラ
ニコン D5
レンズ
ニコン AF-S 70-200mm f/2.8GU
絞り
F9
シャッター速度
1/400秒
撮影感度 ISO〜(フィルムの場合はフィルム感度)
1600
ご受賞者の声

この度は名誉ある賞を賜り感無量です。私が本格的に写真をやり始めたのは2010年からです。60歳で定年を迎えた時、「人生80年、健康で豊かな人生を送るためには文化的・芸術的な趣味が必要」と考え着目したのが写真です。写真の奥深さを学びながら撮った写真を評価していただくために、総合写真展を始め、いろんなフォトコンテストに応募、最近は入選する機会も増え成果が表れてきました。受賞作品は毎年2月三重県大台町川添神社で行われる「五身懸け祭り(ごみかけ祭り」のワンシーンです。奉納舞いを終えて、木洩れ日が差す神秘的な杜の中を社務所へ戻る巫女(みこ)の後ろ姿を撮ったものです。今回の受賞を励みに今後も写真を楽しんでいきたいと思います。

▼審査員講評テラウチマサト氏

一仕事終えて安堵感漂う姿で帰路につく巫女(みこ)たちの後ろ姿に斜光が当たり、暗い背景に白の巫女衣装が浮かび上がって美しい写真である。上からの撮影により、巫女それぞれの姿が捉えられ、それが巫女一人一人の気持ちを捉えているように見えて面白い。中でも一人、ちょうど光に浮かび上がる巫女の姿が、揺れる後ろ髪や跳ねたような身体の動きなど、一群の中に主役を作り写真に中心点を生み出している。神技の儀式を終えて一人の女性に戻った巫女たちの瞬間を捉えることに成功している。

参議院議長賞

薫風の誘い

秋山 輝一 さん(東京都)

撮影情報
撮影地
長崎県長崎市
カメラ
ニコン D500
レンズ
ニコン AF-S 16-80mm
絞り
F6.3
シャッター速度
1/2000秒
撮影感度 ISO〜(フィルムの場合はフィルム感度)
400
ご受賞者の声

届いた封筒を開けて、素晴らしい賞をいただけたことにびっくりしております。前回は、審査員奨励賞をいただき、今回の2回目は少し上の賞をという気持ちで応募しました。この写真を撮るにあたり時間と雰囲気だけを念頭に撮影しました。長崎の天主堂で温かい眼差しを向けた聖母像、それに対し、少し足早に薫風に後押しされるように階段を登る女性。
多くの観光客が途絶えた、ほんの一瞬でした。これからも、自分が納得できる写真、記憶に残る写真を撮り続けていきたいと思っております。

▼審査員講評テラウチマサト氏

浦上天主堂の石段をさっそうと駆け上がっていく白いワンピースの後ろ姿の女性がスタイリッシュで印象に残る。天主堂の壁の白と女性の衣装の白が呼応して写真のおさまりが良いのは、共に上方から注ぐあたたかな光を受け、その白を一段と白く輝かせているからだ。天主堂の左右対称の建築美を活かし、階段を駆け上がる女性をセンターに捕らえ、マリア像と対峙(たいじ)させたのも良かった。柔らかく美しい光を見つけ、よい被写体を選んで撮影したセンスを感じる。女性のポーズから、まさに薫風(くんぷう)を感じさせる写真に仕上がった。

東京都知事賞

明日へ

関 満 さん(京都府)

撮影情報
撮影地
京都府京都市嵐山
カメラ
キヤノン EOS MarkW
レンズ
キヤノン ズーム24-70mm
絞り
F5.0
シャッター速度
1/125秒
撮影感度 ISO〜(フィルムの場合はフィルム感度)
800
ご受賞者の声

この度は、東京都知事賞という身に余る素晴らしい賞をいただきましてありがとうございました。この写真を撮った時の瞬間を今も鮮明に覚えております。今となっては身体にずっしりと重量感を覚えるほどのカメラを携え、山路を喘ぎ喘ぎ登っていたときのことでした。ふと前を見上げると明るい陽射しの中を楽しそうに語らいながら登る二人の姿を見つけ思わずシャッターを押していました。それはまるで二人は祝福されているような陽光の中でのことでした。ファインダー越しの被写体がそう思わせたのでしょうか。「頑張れよ」と心の中で呟いていたのを今も覚えております。帰宅してから、モニターで再びあの光景を思い出した時も、みんなに見て欲しい衝動に駆られ、初めて応募させていただきました。
受賞通知をいただいた時の感動は未だに新鮮なまま、今後もこのような感動の一枚に出会えましたら、ぜひまた応募させていただきたいと思っております。この度の「大声で叫びたくなるような素晴らしい賞」をいただき我が人生に悔い無しの思いと、共に、将来への元気もいただき、国際文化カレッジの写真展には感謝いたします。

▼審査員講評テラウチマサト氏

モノクロ写真は、すべての色を黒から白へのグラデーションに変化させ、その色幅で表現する写真だ。色味がない分、写真を読もうとする要素を観る者に与えるものだ。この写真も「明日へ」とい うタイトルにも影響を受けて、山道を片寄せて坂道を上がっていく男女のシルエットに人生の歩みへと自然と気持ちが重なる。周りの木々で構成される額縁効果の中に、木漏れ日を浴びる石道が浮かび、そこを歩く二人のシルエットは、明日に続くまさに人生の歩みだろう。それを狙って撮られたことが伝わってきた。

東京都議会議長賞

鳥居と浮遊と静寂

船井 友彦 さん(兵庫県)

撮影情報
撮影地
京都府京都市伏見稲荷大社千本鳥居
カメラ
ソニー ILCE-6500 (a6500)
レンズ
SEL50F14ZA (Planar T* FE 50mm F1.4 ZA)
絞り
F1.4
シャッター速度
1/1000秒
撮影感度 ISO〜(フィルムの場合はフィルム感度)
320
ご受賞者の声

この度は素晴らしい賞をいただき、心から感謝しております。日頃、私は合成無しの自撮り浮遊写真を撮っており、この作品は京都伏見稲荷大社にある、千本鳥居にて撮影しました。
三脚にカメラをセットし、タイマーに合わせてジャンプして、浮遊しているように見える「瞬間を捉え」た写真です。自然な無重力感を表現するために普段使わない筋肉を使って表情や姿勢を工夫しました。うまくいくまで何度も跳ぶ必要がありますが、千本鳥居には観光客が多いため、撮影は困難を極めました。通行の邪魔にならないように、撮影を何度も中止しては三脚とカメラを再設定する作業を数時間繰り返し、ようやく自分のイメージしていた一枚が撮れました。合成無しの自撮り浮遊写真は、ニッチな写真分野ではありますが、この総合写真展を通して、浮遊写真に興味を持つ方が一人でもいてくだされば幸いです。

▼審査員講評丸林 正則氏

まず発想のユニークさに驚きました。この発想が最も効果を上げる場所を「伏見稲荷大社」の鳥居のトンネル内としたのも大胆です。的確なアングルと35oフルサイズ換算で75o相当の中望遠を使用したことで程良いボケ感を出し、1/1000秒の速いシャッター速度を選び、男性が浮き上がった瞬間を見事に捉えています。この男性の身体の動き、とくに下半身には遠近感が出ているので、こちらに向かって飛んで来るかのように見え上手い撮り方をしていると思います。また無表情なのも良い効果を上げています。もう少し明るめにして鳥居と男性に軽快感を与えると、浮遊している雰囲気がより一層のものになると思います。

大賞

潮騒

福田 豊 さん(静岡県)

撮影情報
撮影地
愛知県田原市
カメラ
キヤノン EOS 6D
レンズ
キヤノン 24-70mm 24mm
絞り
F16
シャッター速度
70秒
撮影感度 ISO〜(フィルムの場合はフィルム感度)
100
ご受賞者の声

この度はこのような賞をいただき誠に光栄に思います。ありがとうございます。私は国際文化カレッジが行なっているフォトマスター検定試験の受験をきっかけで、総合写真展を知り、自身のスキルアップの指標としています。写真は、鑑賞していただいて完成する視覚表現(記録表現)です。撮影者自身が伝えたい感動もたくさんあるのですが、鑑賞者の心で自由に向き合っていただくことも大切だと思います。近年では、動画表現も多く目にする中、スチール写真でなければ表現できない作品のレベルアップに専念しています。鑑賞者が、作品に感銘できる写真が残せればと思っています。本作品の海に、あなたは何が見えますか?「写真は想像の窓」そこはどこにでもある海の景色ですが、水平線の先にあなたは何を思いますか?私は今、写真を学んでいる途中ですがこれからもいっそう精進したいと思います。

▼審査員講評丸林 正則氏

じつに簡潔でいつまで観ていても飽きの来ない美しい作品です。画面内には広大な海と空。ここにブイでしょうか、ぽつんと浮かんでいるのが、この作品をより魅力的なものにしています。けっしてこれが主役ではないのですが、ブイが存在しているか否かで作品の良し悪しを左右する程の大きな力を有しています。またこの配置も的確で海と空の広がり感をより一層のものにする役目も果たしています。更に静かな画面の中に優しい動きを与えることにもなっています。加えて露出をややオーバー気味に設定したのも現実の世界ではなく、夢の中の幻想的な情景を見ているかのようで成功していると思います。

大賞

滴の跳躍

大宅 節男 さん(長崎県)

撮影情報
撮影地
自宅
カメラ
ソニー α99
レンズ
タムロン マクロ90mm
絞り
F10
シャッター速度
1/6秒
撮影感度 ISO〜(フィルムの場合はフィルム感度)
50
ご受賞者の声

この度は素晴らしい賞をいただきありがとうございました。昨年初めての応募で秀作に入賞し、今度は大賞で夢のような思いです。この写真は人工的に水滴を水槽に落とし、跳ね上がる一瞬を撮ったものですが、だれに習うものでもなく自分で試行錯誤して成功した一枚です。これからも見る人がアッと驚くような写真が撮れるように頑張りたいと思います。
来年も総合写真展に挑戦したいです。

▼審査員講評丸林 正則氏

今回の規定テーマ「瞬間を写す」には動物の一瞬の動きを捉えた作品がたくさんあったのですが、そんな中にあってこの「滴の跳躍」のような水の動きを写し止めたのはこの作品だけでした。まず誰しもが「これはなに、どうやって撮ったの?」と興味を示すほど不思議な作品です。と言うことはそれだけ観る人に強いインパクトを与える力を有している証拠なのです。滴の中で白い光がダンスをしているかのように美しく描写されています。ここではシャッター速度を1/6秒とし、光の動きが表現意図に合った瞬間を捉えたもので、何度も何度もこのシャッター速度を変えながら最適な露出を得る努力を重ねた結果の作品なのです。

準大賞

誇りを背負って

笹尾 康弘 さん(石川県)

撮影情報
撮影地
石川県鳳珠郡能登町
カメラ
ソニー α7III
レンズ
タムロン 28-75mm DiIII 37mm
絞り
F2.8
シャッター速度
1/125秒
撮影感度 ISO〜(フィルムの場合はフィルム感度)
640
ご受賞者の声

この度は、準大賞という過分なご評価をいただきましたこと、大変光栄に存じます。入賞を目標として応募いたしましたので、準大賞の通知を手にした際は驚きのあまり二度読み返した後、喜びの余り、三度飛び跳ねて膝を痛めました。私が、ファインダー越しに目にした美しい光景を、本写真展を通じて多くの方々と共有できるかと思うと、筆舌に尽くし難いほどの高揚感を覚えます。応募して本当に良かった!!得難い経験をさせていただきましたこと、厚く御礼申し上げます。

▼審査員講評丸林 正則氏

タイトルと作品内容が見事に一致しています。上半身裸の男性たちの一人一人の体の動きに誇りと緊張感を背負っているのが伝わってきます。もちろん全員後ろ姿なので表情は見られませんが、この背中から必死で一所懸命な表情を想像することが出来ます。飛び散る大量の火の粉、水面の動きそして全員の汗がひとつになって臨場感のある見事な祭りの作品に仕上がっているのです。 ここでの一番のポイントは画面左上の「八坂神社」と書かれた提灯(ちょうちん)の存在です。これがより臨場感を強いものにしていると共に、場所の説明にもなっていて、じつに良い位置に配したものと感心させられました。今回も多くの祭り作品が応募されましたが、その中にあってこの「誇りを背負って」は秀逸(しゅういつ)でした。

準大賞

阿吽の呼吸

山田 喜藏 さん(岐阜県)

撮影情報
撮影地
愛知県岡崎市
カメラ
キヤノン EOS 7D Mark II
レンズ
シグマ DC 17-50mm EX HSM
絞り
F5.0
シャッター速度
1/50秒
撮影感度 ISO〜(フィルムの場合はフィルム感度)
320
ご受賞者の声

総合写真展に応募して目指すのはいつも頂上。何合目かまで再三登ってはいますが、力なく滑落。「第25回総合写真展」には、頂上まで辿り着けるような作品を応募したいと思っています。今回の作品は、馬上の徳川家康像が製作される過程のワンシーンです。ご存じかと思いますが、銅像の製作はいくつかのパーツで構成され一体した像に仕上がります。この描写は、溶解炉で約1,000℃以上に溶かされた銅合金を溶解炉から柄杓(ひしゃく)で汲み取りパーツに注ぎ込みます。息の合った仕事師の情景を撮影しました。

▼審査員講評丸林 正則氏

まさにこのタイトル「阿吽(あうん)の呼吸」どおりの作品で、微妙なタイミングで作業をする人たちの姿を捉えています。マスクを着用していますが、息を合わせている真剣な表情を伺い知るとこが出来ます。 暗い作業場だと想像しますが、的確な露出で作業のもっとも緊張する大切な瞬間を写し止めています。普段では入ることの難しい作業場で貴重なシーンを失敗なく残そうとする作者の熱意が伝わって来るようです。無言の内に進行する作業の中にあって、立ちのぼる白い煙と床の土(砂)の足跡が良い効果を与えています。また左右に存在している余分なものをカットするため縦位置構図にしたのが、作業の動きだけに見る者の目を集中させる結果となったのです。

準大賞

陶酔の美と汗

斉藤 珠三 さん(熊本県)

撮影情報
撮影地
熊本県山鹿市
カメラ
ニコン D750
レンズ
ニコン AF-S NIKKOR 28-300mm
絞り
F8
シャッター速度
1/320秒
撮影感度 ISO〜(フィルムの場合はフィルム感度)
400
ご受賞者の声

本心から述べますと、山鹿灯籠祭の写真は灯籠あっての祭りであり、被写体の核心の表情を出すためにカットするべきか悩みました。しかし、被写体の若さとほのかな色気、その素晴らしさを写し込むために勇断しました。大げさですが、常に動く人を被写体に、自分の構図、目、うれい、汗、一発のみと考え撮った次第です。一昨年、昨年と振り返り、私に足りないのは何か考え続け、毎年励みにしている総合写真展です。夢は、感動を追求するセミプロ→プロです。

▼審査員講評徳光 ゆかり氏

山鹿灯籠(やまがとうろう)の踊り手さん、美しい横顔だけでも作品になりますよね。千人灯籠踊りというスケールの大きいお祭りに全力で参加して、踊り続けている女性の汗をシャープなピントで捉えていますね。
瞬間美です。山鹿独特の金灯籠を頭に載せて、ゆったりと踊り続ける様子が眼に浮かびます。金灯籠は和紙で出来ているんでしたよね。一人の横顔だけですが、九州出身の私には、熊本の夏祭りがとても良く伝わりました。灯籠の金色と口元の赤だけで作品の印象を強く感じられます。

準大賞

ヒメ達の夜参り

有馬 純朗 さん(鹿児島県)

撮影情報
撮影地
鹿児島県鹿屋市某神社
カメラ
ニコン D810
レンズ
ニコン 58mm f1.4 58mm
絞り
F1.4
シャッター速度
30秒
撮影感度 ISO〜(フィルムの場合はフィルム感度)
1600
ご受賞者の声

写真を始めたのは15年前。友人の結婚式で当時持っていた安いコンデジで写真を撮ってみたところ、一生懸命撮ったのにいまいちな写真ばかり。雑誌で見かけたウェディングフォトは何かもっと全然違うものでした。何が違うのか調べていくと、「一眼レフ」というワードに突き当たりました。夢中になってネットや本で調べ、カメラ店へ。新しい世界が開けた瞬間でした。その後、レンズが増え、ボディも何台か入れ替え、毎日が新鮮で今日もまた新しい被写体を追い掛けています。受賞作のヒメボタルはか弱い生き物であるため、カメラマン同士でもその撮影場所は秘密にしているものです。自力で探し出した某神社の石段と石灯籠を見て、インスピレーションが湧き、数回通ってこの作品を撮ることができました。小さな小さな虫たちの宴が永遠に続くことを祈っています。

▼審査員講評徳光 ゆかり氏

一見した派手さだけではなくて、見る側の視線を下から上、手前から奥へと誘う構図と作画ですね。
色彩の鮮やかさはもちろんですが、周りの鬱蒼(うっそう)とした雰囲気とも重なって、不可思議な魅力に引き込まれそうです。遠くの赤色に呼び込まれるような黄色の大群を「ヒメ達」とした作者の想いが表現できていますね。加えて「夜参り」という言葉から連想するにもぴったりのタイトルで、印象に残る作品でした。縦の構図の威力を充分に活かした力強さも感じられました。

準大賞

交錯する時代の行方

荒牧 祐未 さん(群馬県)

撮影情報
撮影地
キューバ ハバナ
カメラ
キヤノン EOS 5D Mark III
レンズ
キヤノン ZOOM LENDS EF 70-200mm f2.8
絞り
F3.5
シャッター速度
1/8000秒
撮影感度 ISO〜(フィルムの場合はフィルム感度)
情報無し
ご受賞者の声

この度は私の作品を準大賞に選出いただき、誠に光栄です。私は世界の各地を旅しながら写真を撮っております。クラシックカーの交差を夕焼けと共に写した本作品はキューバの首都ハバナにて撮影しました。私がキューバに降り立った翌日、キューバ革命の立役者であり国の英雄であるフィデル・カストロ氏が死去したのです。キューバにおいて一つの時代が幕を下ろした瞬間であったことでしょう。真摯に喪に服すキューバの人々は、国はどうなっていくのだろう、自分はどうしていくべきだろう、そういった指針を改めて考える機会を与えられていたように思います。すぐには答えが出ないかもしれない数々の問いがクラシックカーの騒音と共に入り乱れているように感じました。キューバに限ったことではなく、世界中で誰しもが日々たくさんの想いを抱えて生きています。喧噪の中に身を置きながらも、はっと目に留まる瞬間は大切にしていきたいと思わせる経験でした。これからも世界の風景を通してその在り方が映るような写真を撮れるよう、精進して参ります。

▼審査員講評徳光 ゆかり氏

音が聴こえてきますね。町の喧騒、車の走りゆく音、町全体の活力の音。画面を斜めにしたことで、キューバミュージックのリズムまで聴こえるようです。画面全体の褐色も作品の特色に合っています。瞬間的に斜めにしたのだとすると、作画意思が充分に活かされたことになります。車は逆光ならではの立体感に浮かび上がるようですね。画面右端二人のシルエット、中央遠くに三人、左端のビルの半分、これらの黒色が全体を引き締めているように見えます。真っ白な空の中央に見える尖塔(せんとう)が画面真ん中なのも、画面をまとめていますね。

準大賞

田村 良久 さん(新潟県)

撮影情報
撮影地
情報無し
カメラ
ニコン D800
レンズ
VR 28-300mm f/3.5-5.6G
絞り
F10
シャッター速度
1/400秒
撮影感度 ISO〜(フィルムの場合はフィルム感度)
200
ご受賞者の声

思いもよらない賞をいただけたことに感謝申し上げます。この作品は、牛久大仏を参拝した時のものです。遠目の大仏も巨大で壮観でしたが、下から見上げた時のお姿は圧巻でした。ちょうど飛行機が飛んでいたので、入れようとタイミングを計ってシャッターを切りました。撮った写真を見てびっくり。なんと大仏様の左手上に鳥が・・・。とてもラッキーな一枚でした。東京都美術館のような大きな場所での展示は、私にとって貴重な体験でした。

▼審査員講評徳光 ゆかり氏

この瞬間を狙っていたのでしょうか。それとも見上げて撮っている時に飛行機が偶然飛んで来たのでしょうか?いずれにしても、あまり見ない瞬間ですね。写真の大切な要素である「光」が良い方向から射しているので、左右の袖が明暗になって立体感が出ていることも、ほど良い雲が浮かんでいることもすべてがこの作品にプラスになっているようです。
こういう時って時々ですがありますね。写真って面白いですね。この瞬間をしっかり作品に仕上げられたのは、日頃のシャッターを積み重ねているからでしょう。

準大賞

京と夏

早崎 元二 さん(岐阜県)

撮影情報
撮影地
京都府京都市東山
カメラ
パナソニック LumixG7
レンズ
LUMIX G VARIO 14-140mm
絞り
F63
シャッター速度
250秒
撮影感度 ISO〜(フィルムの場合はフィルム感度)
200
ご受賞者の声

長い時間待った甲斐があって、風が吹き抜けると同時に暖簾(のれん)がはためく瞬間にシャッターを切ることができました。

▼審査員講評徳光 ゆかり氏

スナップショットのお手本のような作品ですね。自分が演出したのではないにもかかわらず、画面左はふわりと吹いた風に揺れる暖簾(のれん)。麻でしょうか、軽ーく浮き上がって涼し気です。青い着物と青い傘、日かげに入って来て今にも傘をたたむような身のこなし。町家の路地へと急いでいる様子の良い瞬間が撮れています。中央の柱で画面が二分されているのですが、真っ赤なバケツが堂々とど真ん中にあって、目立ちながらも青色とのコントラスト、木造の路地らしい存在感に役立っていますね。

準大賞

ポーズ

薄田 麻琴 さん(静岡県)

撮影情報
撮影地
静岡県熱海市
カメラ
ニコン D300S
レンズ
ニコン NIKKOR 17-55mm
絞り
F5.0
シャッター速度
100秒
撮影感度 ISO〜(フィルムの場合はフィルム感度)
800
ご受賞者の声

今回初めて応募させていただいたこの写真は、私がずっと撮り続けている「日常スーパークール」と自称しているシリーズです。この賞を励みに、今後もこのシリーズをマニアックに究めていこうと思います。

▼審査員講評板見 浩史氏

とても不思議な写真。写真のカテゴリー分けに迷います。ポートレート? ファミリースナップ? モデル撮影? その、どれもであって、どれでもない。だけど妙に魅力があって惹かれてしまいます。理由のひとつはこの女性の奇妙な存在感でしょう。ポーズが少し、変。普通の家庭内での撮影なのにどこか挑発的。猫もいい役者。いい味を出しています。ふたり(?)ともいい視線を飛ばしています。撮られるという意識に、ちょっとばかり演出≠加えてみるとこのような不思議な写真になるのでしょうか。作者にはぜひ、この路線でしばらく作品作りをしてほしいと思います。こんな写真が応募されるなんて、総合写真展も何だかますます面白くなってきそうだなあ。

準大賞

初夏のイルミネーション

今田 秀徳 さん(愛知県)

撮影情報
撮影地
岐阜県大垣市
カメラ
ソニー α7 III
レンズ
ソニー 50mm F1.4
絞り
F1.4
シャッター速度
90分
撮影感度 ISO〜(フィルムの場合はフィルム感度)
1600
ご受賞者の声

この度は身に余る素晴らしい賞をいただき、心より感謝申し上げます。この写真は先ずヒメボタルの生態を学び、撮影時にはカメラなどから発する全ての光を遮断して、ホタルへの影響を極力減らすよう努めました。私が目にした素晴らしい風景。人生観を変えてしまうほどの感動を、私の独り占めではもったいないと思い、その時その場に居合わせなかった家族や友人にも同じ感動を味わってもらいたい一心で撮影を続けてまいりました。おかげさまで、準大賞は4度目の受賞となります。仕事が忙しく写真活動が制約されることもありますが、本当に続けてこられてよかったと、受賞の度に感謝の念を抱き、更なる写真活動への後押しをいただいたと思っております。また、いつも勝手気ままに昼夜問わず撮影に出かける私を、笑顔で見送ってくれる妻にも「ありがとう」を伝えたいと思います。

▼審査員講評板見 浩史氏

一般的には画面内から人工物を極力排除して作品化するホタルの写真ですが、作者は神社の赤い鳥居と石段を生かして作画しています。こうしたいわゆる神域≠ホタルの舞台にしたことで、よりこの土地の風土性や神秘性が強調され、特色のあるホタル写真となったように思います。また色彩的にもホタルの鮮やかな乱舞の画面奥に、渋い朱色の鳥居が映え色彩的にも効果を上げています。ゲンジボタルなどのようにスーッと流れるような光跡でなく、このような丸ボケで再現されるのはヒメボタルといわれます。まるで鎮守の森の精霊たちが集っているかのような幻想的な光景に、あらためて日本という国の美しい自然と文化への思いを新たにしました。

準大賞

俯瞰花火

中曽称 正弘 さん(大阪府)

撮影情報
撮影地
京都府京都市
カメラ
ニコン D750
レンズ
タムロン 28-300mm 110mm
絞り
F14
シャッター速度
16秒
撮影感度 ISO〜(フィルムの場合はフィルム感度)
100
ご受賞者の声

初めて応募しましたが、世情から開催されるのかどうか気になるばかりでした。届いた本審査結果通りには「準大賞」の文字があり、予想以上の賞に驚くとともに、込み上げてくるものがありました。花火撮影は場所取りが第一で、今では人気の場所になった山頂で何時間も待つことになりました。真夏にはつらいものがありますが、撮れたものを見ると苦労が報われたように思えます。今年は撮影機会が減ってしまいましたが、世情の回復を祈るばかりです。今回の受賞で写真を撮り続けていけるように感じました。

▼審査員講評板見 浩史氏

この日はおそらく風が強かったのかもしれません。16秒という長時間露出ということもあって、花火がさながら枝垂桜(しだれざくら)のように揺れ、風になびいているように描写されています。こうした計算外の現象によって、とてもゴージャスで動感のあるユニークな花火写真となりました。望遠レンズ(110mm域)でF14まで絞り込んでいるため、花火の全体はもとより、手前のビルから画面奥の夜景までしっかりとピントが合って、実に精密な描写が得られました。こうした撮影術の基本ベースの上に華麗な花火の生け花≠ェ飾り付けられている、という印象を受けます。タイトルにもあるように、高所からの撮影メリットを最大限に活用した素晴らしい花火の作品です。

準大賞

伯耆丸船倉70年塵

安藤 徹 さん(鹿児島県)

撮影情報
撮影地
チューク
カメラ
キヤノン EOS 5D Mark II
レンズ
情報無し
絞り
F8
シャッター速度
1/100秒
撮影感度 ISO〜(フィルムの場合はフィルム感度)
1000
ご受賞者の声

今回の受賞は大変うれしく思います。太平洋戦争で沈められた船の風景です。戦後70数年、未だ帰国できない遺骨が大量に眠っている海を多くの人に見てもらいたいと思い、出品しました。関係の方々に御礼申し上げます。

▼審査員講評板見 浩史氏

日本軍の輸送船「伯耆丸(ほうきまる)」は昭和19年にトラック諸島でアメリカ軍の爆撃により沈没。いまもなお水深60メートルの海底にその身を横たえています。戦争の約70年後に作者の水中撮影により再び現代に姿を現した貴重な映像と言えるでしょう。右側に他のダイバーの姿が見え、周囲に探索用のライトが光っているのも臨場感があります。輸送船の積み荷であったトラックや物資が巻き上がる海底の塵の中で光にさらされている様は、戦後の長い歴史を感じさせます。もともとはイギリス船籍の貨客船「ハウラキ」という名だった船が、日本軍に拿捕接収され「伯耆丸」と名と役割を変え、南の海にいまも眠り続けている事実に、人間と船と国の運命というものを考えさせられずにはいられません。これも写真の力のおかげとも言えるでしょう。

準大賞

父の卒業式

上掛 周平 さん(京都府)

撮影情報
撮影地
京都府京都市京都府立大学
カメラ
PLAUBEL makina67
レンズ
ニコン NIKKOR 2.8 80mm
絞り
F2.8
シャッター速度
1/250秒
撮影感度 ISO〜(フィルムの場合はフィルム感度)
400
ご受賞者の声

この度は準大賞に選定いただきましてありがとうございます。この写真は、去春、私の父が退職する際に研究室の前で撮影したものです。学生として大学に入学し、その後教授として定年退職まで勤務していた父と大学との長い関係の終焉の時を撮影したものです。撮影にあたり、背景を構成する建築物や被写体から出る雰囲気を直接的に表現するために、あえて中判フィルムカメラを使用し、窓からの自然光のみ用いました。画像加工が誰でも容易に行えるようになり、色鮮やかで複雑な画像に溢れる現代で、今一度、写真本来のストレートな描写を皆様にご鑑賞いただければ幸いです。

▼審査員講評川合 麻紀氏

素敵なポートレートですね。思わず目が止まりました。タイトルを見ると、お父様の退職の時の写真のようです。大学の先生をされていたのでしょうか。背景にのびる廊下は、もしかすると職場なのかなと想像しました。厳しさと優しさを感じさせる表情でレンズを見つめる姿が映し出されています。見れば見るほど引き込まれます。仕事への想いと最後の日の想い、そして息子である上掛さんの想いをも感じさせるような空気感。二人のいい距離感も出ていてちょっと羨ましくもあります。私は自分の親に対しては照れもあって、正面から向き合ってきちんと写真を撮らなかったのですが、この写真を見ると、やはり写真って向き合ってちゃんと残す方がいいなと心から思いました。

準大賞

夜市の道

酒井 遼 さん(奈良県)

撮影情報
撮影地
中国 香港
カメラ
ニコン D800
レンズ
Zeiss Apo Sonnar T*2/135 ZF.2・135mm
絞り
F14.0
シャッター速度
13秒
撮影感度 ISO〜(フィルムの場合はフィルム感度)
100
ご受賞者の声

準大賞という素晴らしい賞をいただきありがとうございます。大変光栄です。初めて香港を訪れて一番感動したのが夜市の様子でした。とても活気があり、また怪しげに写る夜市の姿を目の当たりにし、夢中でシャッターを切りました。

▼審査員講評川合 麻紀氏

室外機が配置されたグレーで無機質な壁の谷間に、夜市の屋台の鮮やかな天井と国旗の海。なんとも気になるコントラストです。下からの光で浮かび上がる色彩は、色とりどりの川の流れのようにも見えます。夜市を歩くと、ごちゃごちゃしてムンムンするような雑然とした印象を受けた記憶があるのですが、上から見下ろす夜市は整然と静かな感じすらして不思議です。ちょっと客観的な視点がいいのかもしれません。場所選び、シンメトリー(左右対称)に近い構図、長時間露光と、いろいろな要素が交わってできている作品です。

準大賞

一家団欒

木島 衛 さん(千葉県)

撮影情報
撮影地
千葉県木更津市
カメラ
キヤノン EOS 70D
レンズ
シグマ 150-600mm
絞り
F6.3
シャッター速度
1/160秒
撮影感度 ISO〜(フィルムの場合はフィルム感度)
800
ご受賞者の声

総合写真展に昨年から応募し、昨年は優秀賞、今年は準大賞という大きな賞をいただき、驚くやら嬉しさでいっぱいです。総合写真展は私にとって、縁起の良い写真展のようです。
作品作りにはできるだけ、オリジナリティの高さが出るよう心がけています。これからも、どんな被写体とも向き合い自分なりの表現を追い求め、更なる高みを目指して精進してまいりたいと思います。

▼審査員講評川合 麻紀氏

鳥や動物も、仕草のタイミングは重要で、そのタイミングをつかめるかで作品のイメージが決まってしまいます。親がヒナを見つめる視線で、優しさ、愛おしさが感じられます。ヒナの足元がまだおぼつかない感じで可愛らしいです。写真は、主役だけでなく、背景がとても重要で、その点でもこの作品は、低い太陽が映り込み、黄金色に輝いていて、素晴らしい状態。色はそのまま、全体の雰囲気になり、暖かい印象になっています。どちらのタイミングも揃うことは稀(まれ)な上に、そしてそのチャンスを撮り逃さない技術力が感じられます。

準大賞

My house

岩崎 幸男 さん(東京都)

撮影情報
撮影地
長野県松本市涸沢
カメラ
キヤノン EOS 5D Mark IV
レンズ
キヤノン EF24-105mm F4
絞り
F8
シャッター速度
15秒
撮影感度 ISO〜(フィルムの場合はフィルム感度)
800
ご受賞者の声

初めて総合写真展に応募して準大賞をいただき、大変うれしく思います。この写真は涸沢(からさわ)という標高2,300mの場所で10月初旬に撮影しました。涸沢は紅葉の名所としても知られています。この日は500以上のテントが張られ、夜には明かりが灯り、とてもきれいでした。長時間露出でライトの光跡を意識しました。彩度、明るさ、コントラストを調整し、インパクトのある写真に仕上げました。次回もぜひ応募して、上位を目指そうと思います。

▼審査員講評川合 麻紀氏

中の光が透けて、それぞれの色彩が暗闇に際立つテント群の様子は圧巻です。長時間の撮影で、ライトを持って歩く人々の光のラインができていたり、遠く山小屋の付近にもたくさんの人のシルエットが見えたり。人工物や人々がこんなにきれいに見えることはなかなかなさそうです。
しかし、よく考えてみれば、自分のテントが分からなくなりそうなほどの混雑ぶりです。都会では小さくて密集している家々。広々なはずの山の上でもまた密集、という驚きもありますね。でもテントの中に入れば、そこはマイホーム。それぞれが素敵な夢を見ることでしょう。

準大賞

勘違い

世古 道也 さん(三重県)

撮影情報
撮影地
岡山県備前市吉永町南方
カメラ
ソニー α7III
レンズ
ソニー 70-400mm
絞り
F5.6
シャッター速度
1/2000秒
撮影感度 ISO〜(フィルムの場合はフィルム感度)
2500
ご受賞者の声

びっくりしました。盆と正月が一緒にきたみたいです。今回、多くの応募者が競い合える中で自分のレベルを試したく応募しました。生き物を撮影する際は、個々の生き物の生態を把握することが大事だと思っています。今後は、クラブ活動を基本として、他の写真展を数多く見学し多くの人と情報の交換をしたいと考えています。自分の目標を持って、写す回数を増やせば、時に思いがけないチャンスに出くわすと思います。

▼審査員講評川合 麻紀氏

全体にグリーンに染まり緩やかに波打つ水面からは、ちょこっと目玉を出したカエルの顔。美しい中にもほのぼのした雰囲気を持つ作品ですが、なんか変ですね。カエルは頭の上に、トンボの飾りをつけているようです。でもちょっと待って。トンボって、こうやって卵を産みつけるのではなかったでしたっけ?トンボも種類によって産みつける場所や方法が違うと聞いたことはありますが、カエルに、というのはタイトル通り「勘違い」なのではないでしょうか。面白い場面に出会えましたね。カエルが特に何も考えてなさそうな感じもユーモラスです。