この総合写真展には毎年たくさんの写真作品が応募されてきます。その中で勝ち残ってきた入選作品は、写真上達をめざす方々にとって基本的な表現力を備えた、とても良いお手本ともいえるでしょう。ただ昨今、撮影技術は平均的に高くなった一方、独自の視点による被写体の発見やその表現方法においては、残念ながら個性的な作品がいささか減ったようにも思えます。
言い方を替えれば「上手だけれど、どこかで見たような写真」が多くなった、という印象でしょうか。優れた写真表現には基礎的な撮影技術と表現力に加えて、あなたにしか撮れないオリジナリティーも大切です。そんな思いから、今回は特に個性的な作品をピックアップしてご紹介したいと考えました。ご一緒にこれらの作品から〝あなただけの写真作品を生み出す〟ためのヒントを探してみましょう。総合写真展 審査員板見 浩史先生
既視感の少ない「私光景」が放つ魅力
どれほど上手で撮影意図が明確にもかかわらず、「前にどこかで見たよね」という印象が強すぎる写真は、なかなか上位にまで残ってくることは少ないようです。それは、できれば類似した作品を避けて作者のオリジナリティーを尊重したい、というコンテスト本来の目的や主催者の意思が働くためです。また、天地左右360度の世界の中から私だけの光景を写真で表現したい、という写真家本来が持つ欲望によるものなのかも知れません。そのためには、写真技術やアイデアや発想の転換など、旺盛なチャレンジ精神と感性が必要となってきます。
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掲載した作品は、第29回総合写真展の入賞作品から、解説上の参考例として板見浩史先生に任意で選出していただいたものです。
作者の皆様には、この場を通じて厚く御礼申し上げます。




