この総合写真展には毎年たくさんの応募作品が応募されてきます。大きく分けると「自然風景(草花も含む)」「動物や小さな生き物」「都会や人工的な風景」「人物のスナップやポートレート」など。さまざまな個性の審査員の眼を経て勝ち残ってきた入選作品は、写真上達をめざす方々にとって基本的な表現力を備えたとても良いお手本ともいえます。ああこんな写真を撮ってみたいなあ、自分だったらこんなふうに撮りたい…など、ただ眺めるのではなく自分の興味と関心に引き寄せて鑑賞・分析することによって、あなたの写真表現力をさらに高めてくれるに違いありません。ご一緒にこれらの作品から上達と入選のためのヒントを勉強していきましょう。総合写真展 審査員板見 浩史先生
都会風景で表現力を高めよう
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- 象徴的なモニュメントを活かして作品づくり
- この作品にはしっかりとした世界観があって〝時間〟と〝自己の成長〟というキーワードが秘められているようです。輝く大きな時計と、光の回廊を歩いてゆく女性がそれを暗示しています。
都市空間の中でこのような題材を求めて作品づくりすることはたいへん刺激的で、写真を面白くする試みだと思います。露出をアンダーに切り詰め大胆に暗部を省略することにより、どこかの虚構の世界のように表現した手法が成功しています。従来からのリアリズムによる都市スナップはもちろん良しとして、この作品のように構想をじっくり練って都市の光景に自分の世界観や想いを仮託する制作姿勢も歓迎したいものです。
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- 街の片隅でポエムを映像化する
- どこの街にもある自転車置き場。よく見るとすべて赤い札が付けられていて、処分される不要自転車ということが分かります。光の状態によってはカメラを向ける気にもならない場所でも、ビルの隙間から一条の光が差し込んで、作者の心の指針が動きます。スポットライトを浴びた自転車に生気がよみがえったようにも見えます。その光景を、作者は一編のポエムに仕立て上げました。無機質な都会の片隅も、瑞々しい感性でカメラを向ければささやかな映像詩になるというよい見本。タイトルも優れています。つかのま陽が当たってもいずれは捨てられる運命、というちょっぴり哀しい結末が待ってはいますが…。
- 上達と入賞のポイント トップ
- 第1回
- 第2回
- 第3回
- 第4回
掲載した作品は、第27回総合写真展の入賞作品から、解説上の参考例として板見浩史先生に任意で選出していただいたものです。
作者の皆様には、この場を通じて厚く御礼申し上げます。






